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2013年07月31日

本を読んで泣く

                   


あーすごい本を読んでしまいました。

「光の帝国」 恩田陸著

やっぱり…恩田陸、すごすぎ。

はじめて彼女の小説を読んだときの衝撃は今も覚えています。大きな事件も起こらないのに、ハラハラドキドキ、非常にミステリアスでありながら情感豊かで、とにかく面白く、物語に引き込まれまくる。
それ以来、恩田陸の本は見かけるたびに手に取るようにして、大好きな作家の一人になりました。

会社にも持って行けるように、なにか文庫本を…と図書館で探していた時、見かけたこの本。
光の帝国??読んだことないなあ~
と気軽に手に取りました。その後、旅行に行くことになり、本棚に置きっぱなしになっていたこの本を持って旅に出ました。

電車やバスの移動時間、飛行機の中。少しでも時間ができると、すぐこの本を開いて読みふけりました。

非常にわずかな時間なのに、数行を読むだけで一気に小説の中に引き込まれる。すごい力です。
「おもしろい本」はいくらだってありますが、本当に力のある物語とは、やはりこのような引力があるのだと、思いました。

人間の力をこえた不思議な力を持つ「常野の一族」をめぐる物語。話の筋としては、超常的なモチーフなのですが、、、
気が付いたら、飛行機のなかで泣いていました。

短編集ですが、非常に切なく悲しい過去の物語。希望を感じさせる未来への物語。どれもが印象的で、ひどくひきつけられる物語です。

恩田陸、すごい。天才って言葉が正しいのかはわからないけれど、「すごい」だけでは足りないので、「天才」と言ってみたいです。
たった1人の人間のなかからムクムクと紡がれ、膨らんでいく物語。ついに「文字」という手段で形作られ、すべての他人に読まれる。
それを読み、胸を掴まれ、涙を流す。

すごいことです。本当に、宇宙だと思います。


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